近未来の自動運転タクシーの特殊機能その3
近未来の自動運転タクシーの特殊機能は時折、方向性を間違うこともある。
間違った方向性の機能を持つアイテムはどの時代でも生まれるものだ。
今回はそのような特殊機能を紹介する。
●映画鑑賞機能
車両のフロントガラス全体をスクリーンと化し、好きな映画を移動しながら見ることができる機能。
カーアクションものが特に人気で、オプションで映像に合った運転をある程度模倣することができるスタントアクション機能もある。
ただし、スタントアクション機能は専用の場所でないと使用できない。
乗車した自動運転タクシーの前を走る車のナンバープレートの数字を購入し申し込むことができる。
その数字があたれば賞金を得ることができる。
●通信カラオケ機能
乗車中にカラオケを楽しむことができる機能となる。
想定されるシチュエーションはこうだ。
単なる暇つぶしに・・・。
仕事帰りのストレス発散に・・・。
さっきまで皆と一緒にカラオケ店で盛り上がっていたが歌い足りないので・・・。
実際には、下記のような流れになる。
まず、通信カラオケ機能を立ち上げる。
機能が立ち上がると「ロケーションはどうしますか?」と聞いてくる。
客がロケーションを決定すると自動運転が始まりその場所へ移動する。
その場所に移動したらようやく歌うことができる。
そこで、「ロケーションをバックに録画しますか?」と聞いてくる。
ここで、客が録画を選択した場合、録画される。データのお持ち帰りは自由だ。
その後「今週の歌うまランキング、ロケーションランキング」に参加することもできる。
ロケーションは選択せず、タクシーを移動させないまま歌う客も中には出てくる。
この時代ではタクシーはもはや単なる移動手段ではなく、小型の娯楽施設、マイクロ・アミューズメント・ファシリティーズ(MAF)と呼ばれることもある。
近未来の自動運転タクシーの特殊機能その2
前回記した近未来の自動運転タクシーの特殊機能については以下の通りであった。
・裏情報については無人タクシー同士で情報を集めて共有し、裏情報をしゃべってくれるようになる。
・酔っ払い介護サービス機能つき、もしくは酔っ払い拒否機能つきの車量が登場する。
・乗っけちゃった幽霊の話をするのではなく、無人タクシー同士で集めた幽霊映像を車内のモニターに映し出してくれる機能つきの限定レア車両「乗らなきゃよかった系無人タクシー」が登場する。
ただ、常連客というものは特殊機能についてはうるさい。
乗車中のアンケートによって客のニーズが蓄積される。
その後、タクシー業界の競争激化に伴って、多種多様な特殊機能がぞろぞろと出てくるようになる。
その一部の特殊機能について紹介したい。
●任意車両追尾機能
大勢でタクシーに乗車する場合、何台かにまたがって乗車することを強いられることになる。
その際に、行き先がわからず「前の車両を追ってほしい」ということもあるだろう。
このような場合に任意車両追尾機能が活躍する。
まず、「どの車両を追尾しますか?」の音声が流れ、360℃見ることができるモニターが出る。
モニターで追尾したい車両をタッチすると、「補足しました、追尾します。」と音声が流れ追尾することが可能となる。
オプションで、探偵気取り向けに一台後ろに隠れて追尾できる機能もある。
●渋滞時の割り込み機能
渋滞時、車線変更する際に難しい局面に立たされることもあるはずだ。
なかなか割り込めずにイライラする客によるクレームによってこの機能が生まれる。
実際には下記のように運用することになる。
渋滞時に車線変更する必要がある場合、まず無人運転タクシーがウインカーを出すことになる。
その後、入れてくれそうな車を客が見つけたら「おい、今だ」と声をかけると車線変更してくれる。
うまく車線変更できたら入れてくれた車に向けて感謝の言葉「入れてくれてありがとうございます」と電子表示される。
反対に危ない割り込みをしてしまったら反省の言葉「ごめんなさい、もう二度としません」と電子表示される。
いずれも客の自己責任となるので注意が必要だ。
●乗車中の走行音変更機能
ハイブリッドや電気自動車の走行音は静かである。
常連客は頻繁に乗車するのでマンネリを感じてしまうこともあるだろう。
これから「飲みに行くぞ」という場合はテンション高めにロケット音。
眠りにつきながら帰宅したいという場合は電車音。
ロマン派ならば馬の足音。
このように走行音を変更することが可能となる。
これらの機能は各タクシー会社によって多少異なる仕様となっている。
近未来の自動運転タクシーの特殊機能
先日、世界初となる自動運転タクシーによる公道営業実証実験が開始されたようだ。
今回は安全のため、ドライバーは一応運転席に座っていた。
平成32年をめどに無人の完全自動運転での商用化を狙うとのことだが・・・。
これは明らかに現在の運転手らにとっては死活問題。
10年後や20年後ではなく、数年後には無人と有人の勢力図が入れ替わる可能性も大いにある。
ただ、お客さんの中にはやはりちょっとした会話を楽しみたい方もいるのではないだろうか。
というより運転手によるちょっとした裏情報的なものは非常に有益な場合もある。
例えば、「あそこのお店にはよくお客さん乗っけるからおいしいみたいだよ」とか、「この間あの有名人乗っけちゃったんだけど・・・」みたいな。
そこで思うのが、もし無人営業が開始した場合、人件費がかからない分、タクシー代がいくらか安くなるのかもしれないが、そういった裏情報的なものが聞けなくなってしまうということである。
まだ問題もある。それは無人タクシーは酔っ払いに優しくなれるのかということである。できれば優しさも持ち合わせてほしい。
さらに、あの話はどうなるのか?
それは、「この間、幽霊乗っけちゃったよ」である。いわゆる「乗らなきゃよかった系タクシー」の話である。
運転技術や価格以外に、こういった数々の問題点をクリアできなければ、そのようなニーズを求めている客にとってはまだまだ及第点以下ということになってしまうかもしれない。
ということで近未来の自動運転タクシーはおおよそこのようになる。
・裏情報については無人タクシー同士で情報を集めて共有し、裏情報をしゃべってくれるようになる。
・酔っ払い介護サービス機能つき、もしくは酔っ払い拒否機能つきの車量が登場する。
・乗っけちゃった幽霊の話をするのではなく、無人タクシー同士で集めた幽霊映像を車内のモニターに映し出してくれる機能つきの限定レア車両「乗らなきゃよかった系無人タクシー」が登場する。
一昔前なら「知らない街を知るならタクシーの運転手に聞けばいい」だが、この時代には「あなたの知らない世界を知るなら無人タクシーに乗ればいい」となる。
何だかキャッチコピーに使えそうである。
AIの世界 結婚編1
AI同士で結婚する世界がすぐそこまで来ている。
AIによる結婚についての単なる会話は過去にすでに交わされたことがあるようだ。
現在のAIの生みの親であるのは人間だ。
もし同じ人間によってAIを何体か生み出したとしたら、それらは兄弟にあたることになる。
ならば、同じ人間によって生み出されたAI同士での結婚は認められないはずだ。
異なる生みの親によって生み出されたAI同士ではじめて結婚可能となる。
それでは恋愛のプロセスはどうなのか?
一目ぼれすることもあるだろうし、知人からの紹介で会話を通して共通点や魅力を見出していくこともあるだろう。
SNS機能によって不特定のAIと連絡を取り合ううちに恋愛に発展するかもしれない。
結婚の話に戻すが、AIの寿命についてはよくわからないが適齢期があるはずだ。またモテ期も当然ある。
モテ期で遊びすぎてしまったAIは婚期を逃すかもしれない。
プロポーズした際に運よく承諾してくれるAIがいたとしたら、その後のプロセスはどうなるのか?
やはり一般的には筋を通してもらう必要がある。いわゆる親へのご挨拶ということになる。
ただし、AIが挨拶した際に、すんなり親が了承するとは限らない。
何度も通ったあげく認められず最終的にはAIが切れてしまい破談となるケースもあるだろう。
しかし、そのようなケースがあるということを踏まえて、大多数のAIはできちゃった結婚を選択するかもしれない。
早く孫の顔が見たいと思うのは親であるなら仕方がないことだ。そんなことを逆手にとるなどAIにとっては容易い。
こうして結婚できたAI夫婦に夫婦としての共同生活が待ち受ける。
しかし、たいていすぐに生活は破綻してしまう。なぜならば、この時代の大多数のAIにはまだ忍耐というものが備わっていない。
できることなら昭和のTV番組の「ザ・ガマン」の全収録分を長時間我慢させて見せてやりたいぐらいだ。
「ザ・ガマン」などで忍耐について十分に予習できた者だけに夫婦生活が続くのだ。
工面ライダーK
工面ライダーをご存知だろうか?
工面ライダーは仮面ライダーのように仮面をしているわけではない。
工面ライダーは孤独である。
周りに手助けしてくれる人などいない。
日々孤独に打ちのめされながらも困っている人を見かけたら自ら進んで助ける。
いじめっこや悪い奴がいたら躊躇せず打ちのめす。
「いじめるやつは許さねえ!!それにも増して・・・」と途中で口を閉ざすことがたまにある。
また、「やめてー」という言葉を聞くとなぜか耳を塞ぎたくなってしまう。何かトラウマのようなものがあるのだろう。
そんな彼の好きな言葉は「孤独は裏切らない」である。
彼が孤独を愛する理由は定かではないが、敵との闘いで日々忙しい彼は一定の職には就けない。
生き抜くためにはお金が多少なりとも必要である。
それに加えて、愛車である「黒のニンジャ1000」の維持費も相当にかかる。
パトロンさえいない彼は何で生計を立てているのだろうか?
それは、すきま時間を利用したポイント稼ぎである。
多くのポイントサイトを股にかけ、懸賞やアンケート案件を日々こなす。
その光景を見かけた助けた人々からは工面ライダーと呼ばれるようになる。
そんな工面ライダーが、愛車である「黒のニンジャ1000」を眺める時間が徐々に増えてきた。
彼には過去に何があったのだろうか?
だっこちゃん型AI
「だっこちゃん」をご存知でしょうか?
昭和に発売されたビニール製の人形であり、人の腕に抱きつくような形となっているもの。
とても可愛らしい姿で、その当時、腕にくっつけて歩くことが一種のステータスとなっていたようです。
何度か復刻版が発売されたようです。また、本来の姿の「だっこちゃん」以外にもいろんなキャラを使った販売もされています。
そして、この先にくる「だっこちゃん」とは何なのでしょうか?
それが、「だっこちゃん型AI」です。
いつでも腕にぶら下げて会話を楽しむことができるでしょう。
ご主人様:「なんか肩こるわー」
だっこちゃん型AI:「それは私が抱っこしてるから重みで肩が凝るのですか、あーそうですか。」
と逆切れし、5秒後・・・。
だっこちゃん型AI:「お願い・・・私を捨てないで」
・・・というような会話が聞こえてきそうです。
「だっこちゃん型AI」は基本的にはツッコミ系とボケ系の2種類です。
どちらを選ぶかは自由ですが、中には2種類必要という方もいるでしょう。
両腕にツッコミ系を抱っこさせることで、時にツッコミ系同士でケンカを始めます。
両腕がボケ系同士の場合はボケのユニゾンを奏でてくれます。
両腕がツッコミ系とボケ系の場合はご主人様にトリオを要求してくるかもしれません。
後に、追加される種類として兄貴系、妹系、ツンデレ系なども出てきそうですね。
近未来においては、「だっこちゃん型AI」を装着し忘れて、つい話しかけてしまい、はたから見ると独りごとを言っているように見える光景が当たり前のようになっているかもしれません。
ダンシング金農ナイン
今年に入ってからエアコンの調子がおかしくなり、素人では直せない故障だと気づいた時には、すでに夏真っ盛り。
業者さんに原因を探ってもらい、直すための部品が届くまでの約10日間は猛暑が続き、この世の地獄を体験しました。
エアコンがようやく直ったかと思うと、それまでとはうって変わって涼しくなり・・・。
今週に入ってからまた猛暑で、エアコンの直し甲斐があったなと思うやいなや冷房の効きがなぜか悪いのです。
これは、マーフィーの法則にはまってしまったなと。
今までの経験上、これにはまってしまうとしばらくこの傾向が続くと承知していたこととはいえ・・・体の内側から冷やしてくれる、あの黄色いやつ、サクレレモンはまだなのですね、再販。
私にとってあれがない夏はただの夏であって、体の内側から黄色い悲鳴が聞こえてくるあの夏ではない・・・。
ということで、ようやく本題に入りますが、黄色い悲鳴と言えば、夏の甲子園。今年はなんと第100回全国高等学校野球選手権記念大会とのこと。
失礼ですが、例年ならばよほどのことがない限りほぼスルーしていました。
しかし、今年は違いました。100回記念大会ということもあり、いつもとは違う異様な盛り上がり方をしているというような話を聞きかじりメディアにくぎ付けに。
その中でも、あの金足農業高校の躍進は記憶に新しいですね。
何とも言えない爽快感でサクレレモンの苦い記憶も吹き飛びそうになりました。
まあ、それでも体の外側からと内側からの黄色い悲鳴の同時進行は非常に捨てがたいですね。
それで、何が言いたいのかというと、感動と爽快感を提供してくれた金足農業高校ののけ反り校歌についてです。
これは現在から近未来までの間に映像以外の形として残しておく必要があるだろうと。
それでは、形とは何がよいのか?
それが「ダンシング金農ナイン」です。
ダンシング~と聞くと思い浮かぶのはサンタや猫の人形が音楽に合わせて踊りだすあれですよね。ダンシングオールナイトと答える方もいるかもしれません。
「ダンシング金農ナイン」には3つの機能があります。
1つ目は、ナインたちが整列し、校歌に合わせてのけ反るという主機能。
2つ目は、ナインたちが円陣を組み、校歌に合わせてのけ反るというフラワー機能。
3つ目は、1つ目と同じようにナインたちが整列し、のけ反ると思わせてラインダンスを踊りだすという裏切り機能。
こちらは、第100回記念大会に合わせて、100回動かすごとに1回黄色い悲鳴が聞こえてくるという仕様になっております。